春のきぶんをもたらしてくれる歌として、私には、ドレミの歌があります。
翻訳というのは難しくて、日本語だと、ドーナツだの檸檬だのにしないと、どうしてもだめだったのでしょうが、ざんねんながら「詩」からは程遠いものになっています。
しかし、オスカー・ハマーシュタインII世がつけたオリジナルの英詩は、家庭教師のジュリー・アンドリュースと7人の子どもたちが唱和するにふさわしい、詩的なイメージとユーモアがあふれる内容になっています。
ドは、鹿(deer)ね、それも雌鹿のこと。
レは、日の光(ray)。こぼれる黄金の輝き。
ミは、私(me)よ。じぶんのこと、そう呼ぶでしょ。
ファは、遠い(far)なあ。ずいぶんと走らなきゃ。
ソは、縫物(sew)。針に糸をつけま~す。
ラは、「ソ」の次の音。
シ(英語ではチ)は、紅茶(tea)。パンとジャムも一緒にね。
詩もさることながら、リチャード・ロジャースの曲がねえ、美しく、楽しいメロディーなのに、なぜかいつも聞いているうちに、胸がいっぱいになって泣けてきそうになるのがふしぎです。
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