株主総会

京都には、財界で押しも押されぬ名だたる企業がいくつもありますよね。

任天堂(7974)。京セラ(6971)。ワコール(3591)。村田製作所(6981)。島津製作所(7701)。ニチコン(6996)。宝酒造(2531)。ローム(6963)。オムロン(6645)。日本電産(6594)。…などなど。

註 数字は証券コード番号です。

忘れちゃいけないのが、じつは京都銀行(8369)で、京都銀行は日本でも指折りの富裕銀行。そのわけは簡単で、上記会社の株式を豊富にもっているからですね。「飾らない銀行」なんて自称していますが、十分過ぎるなかみがあるので、当然、飾る必要もないわけです。

俗に保有資産の内訳は、①預金、②不動産、③株式に三分される例ですが、いまだに信仰している人も多い②の不動産は換金性にいくらか難点があるので、投資するにはじつはハイリスク。医者ときくと、マンションを買いませんかという電話がしょっちゅう鳴ってきますが、そんなに儲かるならテメエが買えよとブチ切りします。

日本人にはいまだに①の預金はクリーンで堅気、③の株式はダーティでやくざという根拠なき思い込みで生きている人がすくなくありません。しかし経済学的な話をすると、①と③は同じものなのです。だって、預金をあずかる銀行が、利息のための資金をどこで稼ぐかと言えば、証券市場、すなわち株式投資でかせぐからです。その銀行がいまや金利を払わないというのですから、庶民も投資で稼ぐ必要があります。

株式投資による利益を「不労所得」という人がありますが、寝言も大概にしろ。よのなかに、苦労と忍耐なくして儲かる話などありません。株式投資は経験がモノをいうところ大ないとなみで、料理や水泳なんかと似ています。やらないと、わからない。だから株式投資を悪く言う人は、経験のない人がほとんどです。

むろん、③の株式がやくざな世界と思われているのは、理由のないことではなく、日本の「個人投資家」と呼ばれている人びとは、たいていがその日暮らしのギャンブラーだからですね。「信用取引」で借金してまでするような勝負にたいていの場合、勝ち目はありません。桁はずれの資金をもった外資のヘッジファンドから猛烈な空売りを浴びせられて破滅するだけです。儲けようと思えば地道に働いて労働で得た自分のお金で、「ここは伸びるんじゃない? なのに、なんでここはこんなにも株価が安いの?」という会社をじぶんで見つけ、長い目でみて、投資するしかありません。

私も京都で生活しておりますので、京都銀行も応援している、京都のとあるベンチャー企業に期待しているわけです。先週は、株主総会があるというので、午すぎノコノコ、会場に指定された京都駅南のとあるホテルまで足を運んでみました。

いい社会勉強になるかなと思ったわけです。

参加者は、男の年寄が多いですね。しかも小汚い風体の。

しかしみかけとは違って、「飾る」必要のない、こういう人たちこそ、うなるほど金をもっている(のかも知れません)。前の席に陣取って、社長にも物怖じせず、なんで広告費がこんなにかかっているのだ、とか、株価の低迷をナントカできんのか、とか、売上はともかく利益を出せとか、いろいろ好き勝手に文句を言っています。社長は、ユーモアのある方で、「株価の低い今こそ絶好の買い時ですよ」と場内をわかせていました。

社長のいいぶんは、いまは第二の創業期なので、株主も苦難に耐えてくれというのですが、もちろん、耐えましょう。会社と苦楽を共にする覚悟がなくて、投資なんて出来ません。

いかなる人々がいかなる創意のもとに関係をつくって、いかに世の中が動いていくのか、株式投資は、経済社会の変遷について格好の勉強になり、老後をかんがえる小医にとっても、本当にいい趣味になると思われました。

 

 

 

 

 

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京都市中京区蛸薬師 四条烏丸駅・烏丸御池駅近くにある心療内科・精神科クリニック「としかわ心の診療所」ウェブサイト。診療所のこと、心の病について、エッセイなど、思いのままに綴っております。
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