“Do you know I’ve never ridden a bus?”
“Sir?”
映画”Darkest Hour”は、名優のゲイリー・オールドマンがチャーチルを演じた映画。チャーチルは、狂人ヒトラーを倒すためには戦争しかないと断じますが、戦争は大英帝国の衰亡を招くこと必至であり、宥和政策をとったチェンバレンとハリファックスにゆさぶられます。しかし、どもり国王ジョージ6世の絶対支持を得て政局を打開するサクセス・ストーリー。
「なあ、きみ。わしはバスに乗ったことがないんだよ」というのがチャーチルのセリフです。
診療所への通勤には、いなか暮しの習慣をひきずって、いつも愛車を走らせていた私でしたが、先日健診会場に出向くのに、きまぐれにバスを使ってみて、バスの魅力にとり憑かれました。
「でもさあ、往復460円なら月に1万4千円だ。これがクルマならガソリン代だけ月3千円で済むから、やっぱ高いかな?」
「センセイ、パーキングの料金をお忘れじゃないですか?」
…これはしたり。パーキングの1日料金が千円とすると、市バス定期1か月が9660円だから…、ナント、2万円うきます! 小医の経済にくらきこと、かくのごとし。
これは断然「京都市バスに乗るっ!」
しかし、経済的ベネフィットだけでなく、先週からバス通勤を始めてみてわかったのは、なんといっても、カラダが楽っ! なこと。意外やかならず座れますし、いったん乗り込めば、京都の市中をゆったり見物しつつ、目的地まで小医の体を勝手に運んで行ってくれます。いろんな店や商売の看板を「へええ」と眺めたり、乗客にはお年寄りと学生さんが多く、ひとびとの生活の一端を垣間見ることもできます。
通勤にバスを使ってみると、勤め人になったきぶんになり、四条烏丸の駅に降り立つと「街にくりだす解放感」をあじわえると気づきました。まちの「銭湯」に入る「解放感」とどこか似てもいます。これはなんとよい「気ばらし」なのでしょう。
にんげん、いつも同じことの繰り返しではいけないな、ということなのでしょうね。
「変化」
今年は、今後の「変化」にそなえて、色いろ少しづつ準備する年だったような気がします。
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