御正月には、干支の置物を飾るもの。
99.9%のクリニックでは、すぐに掃いて捨てるやうなゴミしか飾つてをりませんが(そもそも、飾つてもをらぬ所さへあるだらう)、弊院では、そんな貧乏たらしいものを飾りたくはないので、わたくしの審美眼にかなつたものを選んできました。過去のブログを追跡するとわかると思ひますが、開業の翌年は、2018年でこの年は戌年。
①2018年 戌。高島屋の茶道具コーナーで見つけてきました。この仔犬の表情は傑作で気に入つてゐます。
②2019年 亥。これが高島屋の茶道具コーナーで見つけて来た最後。翌年からは碌なものがなかつたので、考を和物から洋物でもいゝではないかと切替へた。
③2020年 子。リヤドロ(Liadro)製の鼠。かわいらしいのが何より気に入つた。京都四条通の Le Noble で買ひ始めた。
④2021年 丑。バカラ(Bacarrat)製の牛。
⑤2022年 寅。同じくバカラ製のタイガー。
⑥2023年 卯。リヤドロ(Liadro)製。この兎が一番精巧な出来だつたかも知れない。
⑦2024年 辰。WEDGWOOD製ジャスパープレート。
⑧2025年 巳。ヘレンド(Herend)製中皿。緑色で蛇のぶきみさが出てゐて、気に入つた。
そして、⑨来年2026年は、私の年でもある午年。バカラにも、WEDGWOODにも、ヘレンドにも碌なものがなく、唯一目にかなつたのが、ロイヤル・コペンハーゲン(Royal Copenhagen)。大丸で購ひました。なんとかわいらしい仔馬なのでせう。まるでわたくしのやうですね。敷物は徳斎製古帛紗。

店員「わたくしどもの方からこのやうなダイレクトメールが届いてをりますでせうか?」
わ「そんなものは要らん。外商にきのふ電話して二度と送りつけてくるなと連絡したばかりだ」
店「あと、5000円ぶん程ご購入ありますと、特別割引がございます」
わ「なんだ、わしに、もつと買へと言ひたいのかね?」
店「イエイエ、それだと押売りになりますので…」
わ「押売りなら、カワイイほうだ。私は、オマケに釣られる乞食ぢやないぞ。客を愚弄するか」
店「イエ、滅相もございません」
わ「いゝものがあるなら、買つてもいゝんだが、クリスマスツリーな…。これ、2025と書いてあるぢやないか。それなら、来年は使へんだらうが」
店「あの、来年はこの面を裏にすれば、よいのでございます」
わ「そんなケチくさいこと、してられるか。Royal Copenhagenも、もつと賢いもの、作れ」
店「御尤もでございます」
陶器製のクリスマスツリーは買つてもよかつたのだが、軽すぎて、もうすこしだけ重みが欲しかつた。絵も今ひとつ。物を買ふときに鷹揚は禁物で、気に入らぬものはどうせ捨てることになる。物を粗末にすることになるので、絶対に財布のひもをゆるめてはならない。ケチと思はれていゝ。無益につながる見栄は有害である。買つていゝものは、じぶんの財布を傷めるものである。「高いな~。高すぎるぞ」と思へるものこそが、買つてよいものだが、ほとんどの人は買はず、安物を使ひ続けて、一生を終へることになるのである。
多くの人間が美と贅沢とをしらずに死ぬのはこの理による。いゝのか、人生?





