サテと、はじまり、はじまり~。原文冒頭は、次回、アリス(3)に掲出してあります。
アリスは、だんだん、退屈になつて来ました。姉の横で川の土手に座つてゐるのですが、なにもすることがなくて滅茶苦茶ヒマなのです。アリスは一、二度、姉の読む本をのぞき込んでみましたが、姉の読む本には会話も書かれてゐないし、イラストも描かれてゐないのです。「もう! 会話もイラストもない本のいつたいどこに価値があるのよ?」 アリスはさう考へて、じぶん自身の考へのなかにしずんでいきました(もちろん、できるかぎりの範囲でです。あまりに暑い日だつたので、アリスはとても眠く、頭もよく働きませんでした)。アリスの考へといふのは、デイジーを摘んで来てまで、デイジーの花輪をつくる価値はあらうか、苦労は歓喜に見合ふだけの価値があるだらうか? といふものでしたが、このときでした。ピンクの目をした白うさぎがアリスのすぐちかくをはしり抜けたのです。
アリスの本にたいする評価は、名言で、私も深く賛同します。daisyの花。想像力を刺戟するに、よい花です。





