73年前のこの日も、空は青く晴れていたそうです。
敗戦のこの日、かなしみをかたる人は今なお多いのですが、日本が戦争に負けて、軍人がいばる時代が去り、きもちが清々したと「生きるよろこび」を謳歌したわかものも多かったのです。
その一人に、今はなき、天才漫画家、手塚治虫があります。
何年たっても、毎度毎度、お通夜のような報道しかしないマスコミの偏向姿勢を、私は心の底から憎みます。道徳的偽善者は、じぶんたちが過去に国民を煽動したことを恥じないからです。
生きてこの世に生まれては、雨もふろう、槍もふろう、人生にかなしみはつきものです。しかし、かなしみは怺(こら)えるから美しいのであって、表立って訴えるものではないと私は信じています。
アルフレッド・ハウゼ楽団の演奏するこのアルゼンチンタンゴを聴くと、破れた人生のかなしみがひしひしと迫って、どういうわけか、泣けてきます。
しかし、旋律が美しいので、いきる希望と力も、けっして絶たれてはいないとわかります。
平和にいきる喜びは、ちいさな声でひっそりうたうから、尊く、また、うつくしいのです。
遠き日の 哀歌かすかに 夕涼み 明以
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