ごあいさつ
令和元年 5月17日記
「としかわ心の診療所」は、平成29年5月1日、京都は中京、からすま蛸薬師の地に開設されました。平成31年4月30日で開業して丁度2年が経過し、この間、総数2646名の来院者を数えています。令和元年5月1日より開設3年目に入っています。
学校や職場での対人ストレス、そこから生じる自律神経失調症状・抑うつ反応(適応障害)、対人不安が強い人の人に言えない苦しみ(社交不安症SAD)、発達障害(ASD/ADHD)特性(AS/ADH)ゆえのつまづき、パニック神経症、不眠症など、神経症圏の患者さんが多く来院されています。20代までで半数、40代までで9割を占める、若い患者層の多いクリニックです。
「うつ」や「パニック発作」の原因となる性格ベースに、社交不安症ないし発達特性が隠れていることは多いように見えます。感じ易い、繊細な体質をもった方が多いと思います。精神病圏に入る本物のうつ病や躁鬱病、統合失調症は、少数派です。
くわしくは弊院ホームページ内、診療実績、病気の説明ページをご覧ください。
心療内科・精神科の診療においては、主治医との「相性」が合うことが「第一のくすり」ともいえる側面があります。はじめて当院を受診される方は、弊院ホームページ内、所長ブログのページをよくごらんになって、「相性」を占ってみてください。弊院は医院であって、カウンセリングは行いません。正確な医学的診断と治療を旨にしています。受診の目的を明確にしていらしてください。
心療内科精神科クリニックには、ふるくシャルコーの邸宅やフロイトの診察室の例をまつまでもなく、患者をもてなす医師の考えやきもちをこめた「趣味」あることが必須と当院は考えています。「美」にはひとの心を癒す作用があるからです。そのために弊院は経費を惜しみません。全体のテーマは国際都市、京都のみやびと居心地のよい贅沢さ。辻村唯、三浦竹泉、和田麻美子などの花器でいつもお花を絶やさない。ハンス・ウェグナーやイームズなど居心地のよさを追求した本物の椅子。あたうかぎり金属を排してぬくもりと落着きを感じさせる木製のインテリアを選択しています。小「大垣書店」といってもいい豊富な円卓ライブラリ。ドットールブラニエスと松栄堂、サンタマリアノヴェッラの香。壁紙とカーテンは生活美学を訴えた英国のウイリアム・モリス製。四条通の老舗田中彌さんの京人形も置いています。さいきんは絵画をすこしづつ充実させてきています。今年、令和元年の目標は、名作絵本ライブラリの実現です。
なお、まちなかの一介のクリニックでもなしうる公衆衛生活動のひとつとして、病気の講演会や相談会をこれまで随時無料で開催してきました。
「統合失調症」(平成29年7月30日)
「うつ病」(平成29年8月27日)
「大人の発達障害特性」(平成29年11月26日)
「高齢者の心の健康」(平成30年2月25日)
「メンタルヘルス大相談会」(平成30年4月15日)
「メンタルヘルス大相談会」(令和2年2月 9日)
さいわい、回を重ねるごとに、来院された方々からはご好評をいただいてきました。今後も一年に一度は開催したいと考えています。
所長 利川 嘉明 敬白