弊院を受診される患者さんへ

弊院を受診される患者さんへ

以下に述べることは常識に属することと存じますが、やむなく改めてアナウンスしなければならない時代の不幸を、多くの皆さんには忍んでくださいますでしょうか?

医療機関には、均しく皆さんに医療サービスを提供する責務がございます。このことを逆から言いますと、皆さんにはどうか次のことを胸に刻んでいただきたいのです。「あなただけが患者ではない」ということです。あなたの前後に、あなたと同じような気持で診療を待ち望んでいる方がいるということです。そして、医療法制の下に皆さんは平等です。症状の軽重・緊急性を除けば、甲が乙に優先することも劣後することもないのです。どうか「予約の時間が過ぎてるぞ」とか「いつまで待たせるんだ」とか、そうした「権利」の声はお控えください。交通マナーの標語にもよく使われる「譲り合いのきもち」を皆さんにはぜひ持っていただきたいと存じます。皆さんを診察する医者も弊院には私ひとりしかありません。その日の患者さん全体に「均しく」サービスが行き渡るよう、これでも最大限の努力をしております。どうかそのことを頭の片隅に入れておいていただければと存じます。

上記のことは、予約をひとことの断りもなくキャンセルされる方にも当てはまります。あなたが予約を取ったその陰に、「もう今日は一杯で」と弊院の受付がやむなく受診をお断りしている方が幾人もあることを忘れないでください。

カウンセリングを希望される方も多ございますが、弊院は医療機関であって、診断と治療を重視しております。保険診療が保証するごく限られた時間内でいわゆるカウンセリングを行うことはできますが、それ以上のご期待に応えることは残念ながらできません。誰しもが理想とする、時間によゆうのある診療を、本当に実施しようとすれば、おひとりに毎回数万円を実費で頂戴しなければなりません。しかし、現状の健康保険制度下では初診で30分、再診で10分程度しか、お一人に割ける時間はないのが現状です。それ以上のサービスはすべて医療機関からのいわば「持出し」で、日本の医療制度は、医療機関のこうした善意の「無償奉仕」に依存しつつ、そのくせ医療機関が患者さんのためには良かれと思ってしたサービスの請求には「過剰請求」だとか平然と難癖をつけてくることさえあるのです。どうかよくご理解をいただきたいと存じます。

さいごに、医療機関と患者さんとのあいだには、理髪店(美容院)や、お寿司屋さんと一緒で「相性」というものがございます。どうか「相性」が悪いからと弊院に限りませんが医療機関の悪口をネットに投書するような児戯は厳に慎んでいただきたいと希望します。「相性」が悪ければ自分にとって良いところを探してよそに行けばいいだけの話ではありませんか。弊院は、診療においては率直さ、室内においては美と高級感のある居心地のよさを追求している診療所です。甘えを許す猫なで声は死んでも出さないところです。この「個性」をこのましく感じてくださる方は、弊院と「相性」のよい方だと信じます。

平成308月吉日

所長謹白

 

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