はや啓蟄(けいちつ)も過ぎて。
前のコラムで、百千鳥(ももちどり)を季題に、一句よみました。
春は野鳥が飛び交う季節で、そうした季題もあるわけですが、鳥が飛びまわるその前提として、餌となる虫もいっぱい湧いて出てきているわけですね。それにお魚も。
けさの高野川には、チョットした異変が。
シロサギは人のけはいを感じるや、さっと優美に飛び立っていくものですが、けさは、人の気配を十分すぎるくらい感じても(なめられていたのでしょうか、私は?)じっと岩の上にたたずんで、動こうともしない、黒い、めつきの悪い、獰猛そうな連中が三羽、いたのですね。
鵜(う)です(だと思います)。
飛来してくる仲間と待合せでもしているのでしょうか? 餌となる魚はとろうともせず、時が来るのをただ待っているようでした。
写真を撮っても、「我関セズ焉」たる様子は、一向に変わらず。
さすが、恐竜の末裔といわれるだけのことはあるわいと思いました。
けさは実にふしぎな見物をしたものです。
恐竜が 睨む鵜の目や 高野川 明以
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