Sex Pistols (1) ; God Save the Queen! 頼むゼ、女王陛下!

英国バンザイ\(^o^)/ ファシスト体制 白痴にするぜ 水爆力

God save the Queen!  The fascist regime.  It made you a moron. Potential H-Bomb.

女王バンザイ\(^o^)/ この冷血女め お先真っ暗さ イギリスは眠り姫

God save the Queen!  She ain’t no human being. There is no future in England’s dreaming.

歯向かへ、欲しいものは奪ひ取れ。言ひなりになるな、必要なものは掻つさらへ。お先は真っ暗なんだぞ。真っ暗なんだ。

Don’t be told, well get what you want. And don’t be told, well get what you need. There’s no future, no future. No future for you.

陛下バンザイ\(^o^)/ マジだぜ 女王、俺は愛してんだ 神のご加護あれ(*)

God save the Queen!  We mean it, man. We love our Queen. God saves.     最後のsavesは、「サイヴズ」と発音されてゐる。

ご加護はあるぜ 観光客はカネになる! けど国家元首だって? そんなガラには見えねえよ

God save the Queen!  ‘Cause tourists are money. And our figurehead, ha! is not what she seems.

神よ、国史を救へ。キチガイパレードもついでにな。おゝ、神さま、御慈悲を。すべての罪が償はれんことを。暗黒の未来に罪どころぢゃない。おれたちは、ゴミ箱に捨てられた無残な花束。人間機械に注された毒なのさ。おれたちこそ未来。みんなの未来につながるんだぜ。見捨てんなよ、俺たちのことを

Oh, God save the history. God save your mad parade. Oh Lord God have mercy. All crimes are paid. And when there’s no future, how can there be sin? We’re the flowers in the dustbin. We’re the poison in the human machine. We’re the future, your future.

parade「パライド」paid「パイド」と発音されてゐる。

(*)Repeat

パンクロックといへば、セックス・ピストルズ。私は基本的に静かな大人しいクラシックやジャズを好むが、古い日本の歌謡曲も好む。現代ものも、基本的にセンチメンタルなものに弱い。暗い曲、哀しい曲をこのんで、明るい曲を好まない。しかし、破壊的にうるさいのも時には好きで、大音量で聴きたくなる。ピストルズの「ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン」もその中のひとつ。これは名曲だらう。

私の日本語訳は合つてゐるのかどうか、ところどころ自信がない。しかし世間に出回つてゐる日本語訳は致命的に悪いので、改善にはなつてゐるだらう。regimeは「政権」ではない。「体制」。この曲全体が、「機械化」「非人間化」された英国社会全体を批判してゐるから(エリザベスII世は「人間ぢやない」とされてゐるのはさういふ意味だらう)、「時の政府」では意味が狭すぎる。

moronは明白な差別語。ウスノロ程度で済まない。精神薄弱、白痴といふ意味(idiot)。It made you a moron. この一文は意味がとりにくい。私はyouをこの曲を聴いている listener(おまへら)と取った。Potential H-Bombは益益意味不明。しかし、水爆なみの威力でファシスト体制は国民全体から考へるちからを奪つてゐるといふことなんだらう。(「ファシスト体制」とは、長く続いた労働党政権ともいへるか)

in England’s dreaming これをみな「英国の夢の時代」などと意味不明の日本語に移して平気である。「イギリスは英国病に罹つて眠つてゐる」と批判してゐるのである。だからNo futureなんだろう! かうしないと意味が通らないのは明白ぢやないか。だからこそ、このあと、マーガレット・サッチャーが登場する(1979-90)わけぢゃないか! おまへら、みんなあほか! なんも知らんのか!

私がこの曲を愛するのは、「自由」を求める精神に溢れてゐるからだと思ふ。「万人のための福祉」や「平等」の美名の下になされる「改革」、それは容易に官僚どもや労働組合の赤化(左翼)「利権」に転化し(日本でも、かうした利権がいかに多く、いつたい誰を、公明党だよ、共産党だよ、労働組合だよ、日教組だよ、その他諸々の、霞が関も永田町も無関係ではない無数の「赤化」勢力だ! 太らせてゐるのか明らかにされゝば、さすがにデモくらゐは起きるんぢやないか? 「敵は本能寺にあり」だぞ)、ほんらいもっと自由な世の中の空気を窒息させるのである。この曲の歌詞のなかでうつくしいのは、結びの We’re the flowers in the dustbin. We’re the poison in the human machine. である。「自由」はうつくしく、かつ、健全なものは本来、苦く、毒を有するのである。にがみや毒を有さないものは不自然である。どんなにふざけてゐるかと一見みられるパンクロックにも、美と詩と健康がある。これに比べて、よのなかは、いかにまがい物の「健全さ」に満ち満ちてゐることであらう。どこの政党とはいわないが、「クリーン政党」を謳う政党、政治家どもには、私はつねに吐き気を催す。さういへば、昔、ニーチェも同じことを言つてたつけ。(笑)

 

 

 

 

 

 

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