コヒバナ(恋話)つて、おもしろいですよね。
誰でも参加できる。
だからこそ、不滅の文学。
たとへば、日本の古典たる『源氏物語』つて、そればかりなんでせう?
あなたが好きです、愛してます、なんて相手に打明けるわけだから、内心における気恥ずかしさと勇気との戦ひといふ葛藤が避けられない。
そこをキョーミないとか「ウソ」をついてる、若い(ともかぎらない)男女が多すぎます。最近。
気恥ずかしさは取除けないけれども、そこを突破しないかぎり、人生の味をあぢはふこともできない。さうおもへば、多少の恥は忍ばねば。おとなにだけ許された「蜜の味」も知らないまま、死んで、人生まんぞくできるの、君たち? と私は言ひたいね。
日本つてね、参勤交代から齎された「独身文化」といふ江戸時代の遺風がいまだに残つてゐて、これが「おひとりさま」とかいふバカげた風潮につながつてゐる、と私は思つてゐる。しかし、これは絶対にまちがひ。
欧米にみならつて、「カップル文化」を生活の根幹に据ゑないと、少子化問題も解決しないと私は信じてゐる。たとへば、男女一緒でないと、飲食店には入店できないとかするわけだ。さうすれば否が応でも男女は付合はざるを得なくなる。さうしたらいいのだよ。一人でも入店可? はあ?だよね。
独身生活が健康によくないことは昔から医学的に証明されてゐる。
人のことは知らず、私は、愛する対象がなくては、生きて行かれない。だから、探した。これだけは誰も助けてくれない。Everyone gets everything he wants. の言葉どほり、私は、3週間で、ぎをんの水に洗はれた、すばらしい美人を見つけた。
幸福は失はれ易い。これは人生の苦渋を味はつた人でなければ、絶対にわからないことだ。私は着物のすばらしく似合ふ彼女とささやかな晩餐を伴にし、なにかあればよく笑つてくれる彼女の横顔をじつと見つめて、静に幸福をかみしめた。
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